序章。

5/15
前へ
/76ページ
次へ
「あ、司」 司だった。 白い歯を輝かせ、笑ってた。 「今日は歩きなんだな」 「うん。真継君は仕事が9時からだから…」 一学期は司に告白された。 でも、わたしは真継君を選んだ。 でも。 気兼ねもギクシャクも完全に解けて、今では前以上に仲の良い幼なじみに戻っていた。 「なんだ。ダイエットで歩きじゃないんだ?」 「違うもん!」 やっぱり、意地悪だ。 でも、司がこうして笑ってるのも小学校以来かな。 中学生になってからは、わたしにはいつも怒ったり、つんけんとした態度ばかりだったから…。 嬉しいな…。
/76ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1145人が本棚に入れています
本棚に追加