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「今、登校?」
もう10時も過ぎてるけど…。
撫子ちゃんは苦笑しながら言った。
「昨日は実家に戻ってたんです。急いで来たんですが 遅刻ですわね」
わたしが車の中に目をやると、運転席に慶吾さんがいた。
「撫子、俺は仕事に行くよ。ばいばい、祈里ちゃん、司君」
いつものように飄々と笑い、慶吾さんの車は学校を過ぎて行った。
「……」
うーん。
…やっぱり撫子ちゃん、ちょっと元気がないかな?
いつものように笑ってくれてるけど。
「古崎」
司は、あの菓子を詰めた袋を彼女に渡した。
撫子ちゃんはびっくりしていた。
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