彼女の願い。

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        * 9時前。 長い朝礼を終えて、わたしは七美と教室へ戻った。 真継君 来てるかな? 理事長像前で待ち合わせをしていたけど。 わたしは茶屋の衣装に着替えて、ロッカーの中のカバンから携帯電話を探した。 「……あ、あれ?」 朝 確かに入れたはずの携帯電話がなかった。 「どうしたの?」 「七美…、わたし、携帯電話なくしちゃったみたい」 どこかに置き忘れてるんでしょ、七美は苦笑した。 後で職員室に届けられてないか聞きに行こう。 でも、真継君…。 連絡がつかないな…、これじゃ。 まだ茶屋も空いてるから、今のうちに約束の場所で暫く待ってみよう。 わたしは教室を出た。
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