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「祈里…?」
司はビックリしていた。
それは、わたしもだ。
確か、教室前で客の呼び込みをしていたはずだ。
「司、あ…、真継君見なかった?」
とりあえず訊いてみた。
「いや、見てない」
真継君、どこにいるんだろう?
…辺りを見渡すが、人の気配もない。
学園祭では、校舎は新校舎の方しか使わないから…たぶん 生徒もあまりいないだろう。
「慶吾さんが、真継君はここって言ってたから…」
「俺も、あの人に古崎が呼んでいると…」
ん?
絵に書いたような鉢合わせだ。
わたし達は暫く待っていたが、来る気配もなく 仕方なく教室に戻る事になった。
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