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「……祈里、俺たち ちゃんと幼なじみ、なんだよな?」
何かを確認するように、司はわたしに問いかけた。
わたしは小さく頷く。
「俺、お前が好きだった。馬鹿みたいに何年も、小さい頃からそうだった」
わたしは突然の言葉に真っ赤になる。
司は苦笑していた。
「でも、お前には真継さんがいる。
釈然としなかったけど、今では納得さえしてるんだ。祈里に対する気持ちは、恋愛感情でもない もっと違うものに変わった……」
司は黙り込んだ。
わたしはその目を見つめていた。
「古崎は初めて会った時からああだった。一目惚れだの好きだの。
…あいつは最初から俺が祈里を好きだと解ってた。応援する、なんて笑顔ではっきり言ってた」
あ……。
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