届かぬ告白

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「優也君、あの日、この手紙をあなたに渡すつもりだったのよ。 前々から相談受けてて、それでやっと決意した矢先だったわ」 相澤。 一回しか言わないって、 俺一回も言われてねえよ? 俺だって相澤の隣が一番落ち着くんだよ? なぁ、相澤。 相澤、相澤、相澤 涙なんか流さない。 流したくない。 流してはいけない。 「壱矢君…」 「――――ッツ!!」 親友だった。 親友だと思ってた。 幼なじみで、彼女を作るよりも相澤といることの方が大事だった。 相澤 なぁ、俺だってお前のこと大事だよ。 相澤 何度心のなかで問いかけても 相澤は何も言わない。 「―――俺だって、お前が好きだよ…… 優也…」 後悔、コウカイ。 もっと早くに気付けば良かった。 もっと一緒にいる時間、大事にすれば良かった。 どんなに思えど 君には届かない。 fin
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