事件

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「急ぐか」 ちなみに普通の人間じゃ、この海流に流されておじゃんだ。 まぁ、俺は普通の人間じゃないから大丈夫なんだけどな、柔な鍛え方しているわけじゃないし。 俺は全速力で溺れかけているやつに近づいた。 「女か・・・」 よく流されなかったな、と感心しながらも水中に潜って原因をたしかめた。 ・・・なるほどな よくみると、大きな岩と岩の間に女の足が挟まっていた。 女の方も俺に気付いたのか、必死な表情でなにかを伝えようと、身振り、手振りでジェスチャーしてきた。 ・・・・・ ・・・・ ・・・ ・・ まったくわかんねぇ・・・ にしても、この女には驚かされる、普通ならもう意識をうしなっているころだ。 よっぽど我が強いんだろうな……気の強そうな顔してやがる。
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