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もう止められない。
私は大きく振り返り相手を睨みながら言い放つ。
「いい加減にして。
あんた黙って聞いてみたら自分は何様なの?
社長だから偉いわけ?
神様にでもなったつもり?
普通だとかつまんないとか、あんたの勝手な価値観で決め付けないで。
本当良かった、あんたみたいな我が儘で心が小さい男とお見合いしなくて。
それじゃ今度こそ、さようなら。
お互い二度と会わない事を願いましょう。」
頭に浮かんだ言葉をそのまま口に出した。
怒りのせいで体中が熱くなっている。
息も荒くなりながら私は重い足で歩いていった。
コツンコツンと
自分の靴と冷たいコンクリートがぶつかり合う音だけが廊下に響いていた。
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