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「あ~。何となく顔を見たら分かったわ。
いろいろとお疲れ様。
でもさ、その嫌な気分も明日からは晴れるじゃん。」
「何で?」
奈々の言っている意味がイマイチ理解出来なかった。
「だって、あんた明日から他の会社の秘書として研修しに行くじゃない。」
「えっ?」
「まさか、まだ知らされてないの?
私はてっきり知ってるもんだと。
今回の研修員の名簿にあんたの名前が載ってたのを
バッチリ見たんだから、間違いない。
でも凄いじゃない。そうそう選ばれるものではないわ。」
嘘でしょ。
普通、ここは「やった!」とか喜ぶべき場面なんだろうけど。
私は素直にその事実を受け入れたくなかった。
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