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無能な彼と
媚びを売り尻尾を振りまくる人間達が考えた策略は
意外にも単純なものだった。
彼の手下が社長の部屋に忍び込み、貴重な情報を盗み出す。
その犯人を私に仕立て上げたのだ。
作戦は見事に成功した。
私が必死に否定しても事態は変わらなかった。
耳に蓋をし誰も私の声を聞こうとしない。
何故なの?
分かるでしょう?
私がそんな事をする訳がない。
信じていた部下、同僚、愛し合っていたはずの彼さえ
いとも簡単に見捨てていった。
私は知らなかったのだ。
彼、彼女らの心にある私に対する
小さな好意と大きな嫉妬に。
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