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その真意は測りがたいが――
今の梨佳は『美少女』であり『美女』でもある。
つまり、大人であり、同時に子供でもあるのだ。
そんな……大人と子供のラインを、常に右往左往させる梨佳は――
「……ねぇ、まーニィ?
私の事、変わった……って、言ったよね?」
そこで、再び真剣な眼差しを秀に送ってみせる。
情熱的でありながら、慄然とも形容出来る、優美な瞳だった。
「……ああ。
もう、完璧に別人レベルだな」
「……違うよ。
さっきも言ったけど、私は全然……ちっとも変わっていないんだからね?」
「……そうか?」
「――うん、そう。
例えば――」
そこまで言った梨佳は、悠然と瞳を細め、自然の摂理を語るかの様な当たり前さで、秀に言った。
「まーニィが大好きな所とか、ね?」
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