三話め

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 ――果たして。 「……あら、彩音じゃない。  久しぶりね……相変わらず、兄好きで何よりだわ?」  何処か好戦的な目線なんかを見せる梨佳がいる中……。 「――っ!  この、ふてぶてしいばかりに、人の神経を逆撫でる様な言い方は  ……ま、まさか!」  彩音はハッとした顔になる。 「……そう、ご名答」  同時に、梨佳も不敵な笑みを作り出して―― 「お前、社会かっ!」 「梨佳よっっっ!」  おもむろにツッコミを入れた。  何はともあれ。 「いつもいつも、人の名前を間違えないでくれない?  大体……梨佳、社会って、そんな悪ふざけは、小学校と一緒に卒業しときなさいよ!」 「じゃあ、数学Ⅰなら良いのか?」 「バカでしょっ!」  二人の会話は……なんか、可哀想なレベルにまで劣化していた。
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