第1条

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第1条

奈央 『人類は地球が生み出した最強の兵器である』 教師 『君は記念すべき1章からなんてことを言うのでしょうか…。後でお話があるので職員室に来るように』 4/10 AM8:20 “ピピピッ、ピピピッ” 目覚まし時計のアラーム音が部屋に響きわたる。 目覚ましを仕掛けた当事者は一向に起きる気配がない。そして起きたのはそれから10分後のことだった。 AM 8:40 “はっはっはっ” 朝から制服姿で街中を軽快に走っている男子生徒がいた。あの制服は私立真王学院のものだ。真王学院は時間にたいして厳しく、遅刻等で遅れて来た生徒には課題が手渡される。しかもかなりの量だ。 その課題について真王学院の生徒さんに聞いてみた。生徒Aさん 『校門に立ってるゴリ沢に捕まって大変だったよ…。しかも、課題の量ハンパないし…』 生徒Bさん 『マジ校門にゴリラ住み着いちゃってるんですケドー。』 生徒Bさんには聞かなかったことにしておこう…。 校門には生徒指導部の部長の小沢先生が毎日登校する生徒を見守っている。 話変わって只今の時刻 AM 8:44 真王学院の登校時刻は 8:45までだ。 『うぉぉおー!』 さっきまでの軽快な走りとは違い全力疾走という形になっていた。 『あと30秒ー』 ドスの利いた声で残り時間が宣告される。 間に合わなければ課題が出てしまう。現在地から校門まで200~300mはあるか…? いや、関係ない。 ただ、間に合えはいいだけの話だ。 『りゃぁぁぁぁぁあァ!』ラストスパートだ! そしてゴリ沢の手には遅刻をはっきりと区別するためのストップウォッチが握られていた。
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