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外に出ると同時に、母と父に行ってきますと言って、咲希は家を出発した。 いつもよりも少し早い登校は、新鮮な感じがした。 すれ違う人や、空気、さらに風景までもがいつもと違う気がする。 学校に近づくにつれて、生徒がちらほらと見えてきた。 いつも咲希が登校するときよりも、明らかに人数は多かった。 校門付近では昨日よりは減ったものの、まだ部活動の勧誘がされている。 正面玄関に入り、靴を履き替えて教室へ向かう。 教室に着いて机にカバンを置いた咲希はその上に突っ伏した。 朝からずっと探偵事務所のことが気になって仕方がなかったのだ。 (どうしちゃったんだろ、私……) はぁ、と一つ大きなため息をして咲希は顔を上げた。 授業まで特にすることが無いので、携帯をいじりながら時間を潰す。 予鈴がなり、担任の教師が入ってくるのとほぼ同時に優美が走りながら、入ってきた。
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