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どこかの平野。植物はほとんど見当たらない。
明らかに何かに焼かれた後の残っているそこは、どこかで見たことがあるような気がした。
その中心に一人の少女が倒れている。どうやら、意識はないようだ。
するとそこに数人の男が近づいてきた。
男達は、少女を見つけると抱きかかえてどこかに行ってしまった。
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(今のは……夢か……)
咲希が目覚めたのは結局、授業が終わり、さらに休憩時間の半分が過ぎた頃だった。
昨日あれだけ寝たのに、授業で眠いというのはいかがなものだろうか。
(……変な夢だったな……)
寝起きの気分はあまり良くなかったようだが、朝よりも目がしっかりと開いているところを見ると、だいぶスッキリしたのだろう。
時計を見ればもうすぐ二限目が始まる時間。
咲希は次の授業の教科書を取り出し、目を通した。
二限目の開始を告げるチャイムが校内に響き渡り、廊下に出ていた生徒達が教室に戻ってくる。
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