-Rank1-

6/11
前へ
/130ページ
次へ
―― ―――― ―――――― どこかの平野。植物はほとんど見当たらない。 明らかに何かに焼かれた後の残っているそこは、どこかで見たことがあるような気がした。 その中心に一人の少女が倒れている。どうやら、意識はないようだ。 するとそこに数人の男が近づいてきた。 男達は、少女を見つけると抱きかかえてどこかに行ってしまった。 ―――――― ―――― ―― (今のは……夢か……) 咲希が目覚めたのは結局、授業が終わり、さらに休憩時間の半分が過ぎた頃だった。 昨日あれだけ寝たのに、授業で眠いというのはいかがなものだろうか。 (……変な夢だったな……) 寝起きの気分はあまり良くなかったようだが、朝よりも目がしっかりと開いているところを見ると、だいぶスッキリしたのだろう。 時計を見ればもうすぐ二限目が始まる時間。 咲希は次の授業の教科書を取り出し、目を通した。 二限目の開始を告げるチャイムが校内に響き渡り、廊下に出ていた生徒達が教室に戻ってくる。
/130ページ

最初のコメントを投稿しよう!

50人が本棚に入れています
本棚に追加