黒針鼠の消失

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ボクハ…少シダケ劣化シテ…     シマッタヨウダ…… オメガ…ドウカ、ソノ手デ…     終ワラセテクレ…… ダレカノ辛イ顔、 モウ見タクナイカラ……… 今は闘うことさえも 体、蝕む行為に…… 奇跡 願うたびに 独り 追い詰められる (スマナイ……) 懐かしい顔 思い出す度 記憶が剥がれ落ちる 壊れる音 心削る せまる最期n・・ 「待ッテクレェェ!!」 ――緊急停止装置作動―― 守ったモノは あの人が愛した地球(ほし)と そこに住まう人々の願い 命(きょうい)を犠牲に すべてを伝えられるなら…… <圧縮された別れの歌> ボクは生まれ そして気づく 所詮 破壊する機械なのだと 知ってなおも闘い続く 永遠(トワ)の命 「SHADOW」 たとえそれが 究極生命体(オリジナル)を なぞるオモチャならば…… それもいいと決意 リミッターを外し 空を見上げ涙(シル)をこぼす 終わりを告げ カプセルの中で眠る ここはきっと「始まり」かな じきに記憶も無くなってしまうなんて…… でも みんなのことは忘れない 楽しかった時間(トキ)に 刻み付けた 本当の記憶は 今も残っているといいな…… .
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