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『別れよう。』
わたしは颯太の目を見て
そう言った。
『……やっぱ、あいつ?
桜井先輩がいいの?』
その名前を颯太が知っている事にビックリした。
『俺が知らないとでも思ってた?毎週火曜日の事だって知ってた。
でも、やっぱ別れられなかった。椿の事が好きだから。』
……颯太。
ごめん。知らない間に傷付けてたんだね?
こんないい幼なじみをわたしは傷付けてたんだ…。
そう考えただけで泣きたくなる。
でも、わたしが悪いから泣いちゃダメ。
わたしが颯太に出来る事なんてわかんない。
でも、颯太はわたしの大切な人。好きとかじゃなくて。
だから、この関係に終止符を打つなら…
『……颯太。
ありがとう。』
笑顔で別れる方がいい。
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