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…………間に合った。
試合は0対0の延長戦。
ピッチャーの打順で代打は……
アイツだ。
ランナーは居ないが、チャンスを繋げばサヨナラ勝ち。
今度こそ行けるか?
『さあ、魅せてみろよ!
一瞬に懸けた、魂の輝きを!』
カキイィィィン!!
爽快な金属音は白球とともに晴天を一気に駆け上がり、突き抜け、グランドに居た者達全ての視線を浴びながら遥か先へ。
そして儚く燃え尽きる流星のように消えた。
それはまるで、白昼に打ち上げられた花火。
まさかの場外ホームランだった……
こんな最高のドラマ、出来過ぎだろう。
いや、それは奇跡じゃない。
必然だったのさ。
お前にとって当然の結果、それだけだ。
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