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私はアナタを前にして、平常心じゃいられないのに…
「柚ちゃん、ゆっくりしていきなね」
「…は、はい。ありがとうございます…」
彼は私を過去にする。
「格好いいでしょ、結城パパ」
彼が部屋を出て行き、階段を下りたことを確認すると…奈月は悪戯な笑みを浮かべた。
「うん、そうだね」
これは、
ふりだしに戻っただけ?
それともリセットされたの?
すべて白紙にして、
何が残ったというのだろう。
「…結城パパ、優しそうで安心した」
思い出にすることも叶わないアナタとの時間。
神原結城。
高校生の私が愛した、
ただ1人の男。
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