214人が本棚に入れています
本棚に追加
「──… 結城…ッ、結城…ゆう…き…っ!」
ギュッと握り締めた布団は、無機物の冷たさを私に刻み込む。
こんなにも思いは溢れ出すのに、
少しずつ理解していく中で…終わりを受け入れようとする。
「結城」
愛しい人の名前が、
私の声で耳に届く。
親友の父親になった、
その人。
私達は他人となり、
抱き締めることも…キスすることも出来なくなった。
──… 「柚、もう会えない」
最初のコメントを投稿しよう!