過去とさよなら

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「──… 結城…ッ、結城…ゆう…き…っ!」 ギュッと握り締めた布団は、無機物の冷たさを私に刻み込む。 こんなにも思いは溢れ出すのに、 少しずつ理解していく中で…終わりを受け入れようとする。 「結城」 愛しい人の名前が、 私の声で耳に届く。 親友の父親になった、 その人。 私達は他人となり、 抱き締めることも…キスすることも出来なくなった。 ──… 「柚、もう会えない」  
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