第1話 オワリのハジマリ

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3月4日 月光館学園 教室 「あ…有里くん…ちょっと、話があるんだけど…いいかな?」 わたしは、少し躊躇いながらも、有里くんに話しかけた 「…?いいけど…」 「ありがと…じゃあ、屋上行こっか?」 屋上- 屋上に置いてある、ベンチに二人で座った… 「ごめんね?具合悪そうなのに…で、話なんだけどその…会ってほしいんだ…わたしの、お母さんに…」 「どうして?」 「いや、別に変な意味じゃなくて!…ただ、側にいてほしいんだ…一人で、お母さんに会ったらまた、ヒドいことを言っちゃいそうで…」 「わかった…いいよ」 「ありがとう…」 その言葉を聞いて、わたしは安心した… そして、一瞬だけ躊躇いながらも、聞いてみた… 「わたし達、高校を卒業したら一緒じゃいられなくなるのかな…」 「そんな事は無い」 「ん…」 有里君は、微笑みながら言ってくれた… 「わたしも…そう思うよ…」 そういうとわたしは、嬉しくて言葉に詰まった… 「じゃあ…さ…いつか、ディズニーランドとかに行こうね…?と…当然、二人だけでだよ?…と…泊まりで…」 「うん」 有里君はまた、微笑みながら言ってくれた… その言葉を聞いた瞬間、わたしは自分でも分かるほど顔が真っ赤になった。 (とりあえず、この場を離れないと幸せで死んでしまう…) そう思ったわたしは、 「あ、そ、そろそろ時間だ…わたし、行くね」 そう言って、立ち去ろうとしたが言い忘れていたことがあった。 「春休み空けといてよ?あと、約束だからね?」 「わかった」 なのに、彼は翌日に手の届かない場所に逝ってしまった…
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