第一話 「転生」

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「おらぁ!!」  岩山と疎林に囲まれた山中の狭い小道で、俺達は戦闘していた。 (今のでだいたい二十人目くらいか……)  槍を振るう度に呻き声があがり、また命が一つ散っていく。  大地には無数の骸が転がっており、夜でもわかるぐらい赤黒い血が地面を染め上げていた。  盗賊共は聞いていたのとは違い、妙な格好をしてした。  てっきり山賊まがいの荒くれ者を想像していたが、実際は違っていた。  俺達に次々と襲い掛かってくるのは、今の時代には見かけない白装束の、奇っ怪な集団だった。  持ってる武器は主に短刀や曲刀などの接近型で、斬っても倒してもどこから湧いてくるのか一向に数が減らない。 (にしてもこいつら……)  不気味と思った理由。  それは、相手に生気がまるっきり感じられないのだ。  まるで意思の持たない人形のような、そんな感覚。 「ぐわっ……」 「がはっ……」  こうしてる間にも味方は次々と地に倒れ、百人いたはずの人数は今では半分にまで減っていた。 (くっ、このままじゃ保たねぇ……っ!)  槍を薙ぎ払い敵を倒すも、いくら体力自慢の利家とはいえ、そろそろ限界だった。
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