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「遥斗君はテーブルを見つめながらも、右手はテーブルの下に忍ばしていたな。君はその行動に注意していたのだ。」
「……。その通りです。」
「二日目の勝負が終わると、君はある結論を導き出す。」
宗政はタバコを灰皿に押し付けて、火を揉み消しながら結論を述べる。
「遥斗君が今日負けても、後日改めて積み木チャレンジに挑戦する可能性をな。」
宗政の言葉はすべて正解だった。
牧は遥斗がテーブルに傷をつけた事を知っていたのだ。
「牧君……。君は遥斗君が三日目に現れて、イカサマテーブルに辿り着く事は解っていたはずだな。」
「はい。その通りです。確かに僕は解っていました。」
思った通りだったな……。
傷の存在を知っていたのなら、牧君は当然予感していたはずだな。
遥斗君が三日目も勝負する可能性をな……。
ならば当然三日目のテーブルは、積み木が立てる事が出来たはずなのだ。
牧君の予想した通り、遥斗君はイカサマテーブルにたどり着き、自身が明らかなイカサマをして勝負を制した。
だが実際は、テーブルに積み木は立つ場所はあったのだ、だから牧君は、遥斗君に三百万を要求して揺さぶりを掛けた。
遥斗君は三百万の勝負を受けて、当然牧君は積み木を立てて三百万得ると思ったのだがな……。
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