言葉の意味

2/7
前へ
/190ページ
次へ
二千万円 この多額な金額を得るのに人はどれ程働かねばならないのか そんな金額を一瞬に失うと言う現実を突き付けられた牧 普通なら立ち直る事ができない事態だろう しかし…… 牧は全く動じていなかった。 部屋で立ち尽くし、宗政の言った言葉を頭の中で繰り返し、言葉の意味を考えていたのだった。 仮に宗政さんが京介さんの事を全く知らなければ、あんな言い方はしない。 今の僕に教える事は無いと言う事は、逆に考えれば教えた所で意味は無いと言う事なのだろう つまり…… 今の僕には何かが足りないのでは無いのか 考え込みながら牧は、ソファーに足を運んだ。 ソファーに飛び込んだ後、寝転がり、仰向けの状態で天井を見つめていた。 そして過去の事を考え始めていたのだった。 牧定晴九歳の時……
/190ページ

最初のコメントを投稿しよう!

235人が本棚に入れています
本棚に追加