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(温かい…俺は街の入り口で倒れたはず…しかも雨の中だ…じゃあなぜ温かいんだ)
バッと起き上がるとカイトは民家の部屋の中にいた。
ベットの上で寝ていた事に気付くと辺りを見渡してどこか考え始めた。
(熊のぬいぐるみにピンクのカーペット…小物も多いな…
てことは女の部屋か)
その時、ドアが開き一人の女性が入ってきた。
両手には包帯や薬を持っている。
「あ、起きたんだぁ」
無邪気に高い声をあげながらベットに近づいてくる。
カイトは当然の如くその女に質問をした。
「お前が俺を助けたのか」
女性はにこやかに、
「そうだよ、大変だったんだからね、ここまで運ぶの」
「なせ…助けた」
女性はキョトンとすると不思議そうに答えた。
「なぜって普通助けない?」
質問を返されたカイトは無言だった。
あまりない体験に出くわし頭が混乱しているのだ。
「あ、名前言ってなかったね
私はサラ、サラ・インセクト。
あなたは?」
「カイト…クラウスだ」
「カイト君か、そういえばこれカイトの?」
サラが取り出した物はカイトの愛銃ガーディスであった。
カイトはガーディスを手にとり名前を呼んだ。
「ガーディス…」
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