ワニ×人間とオレ

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パニックに陥る5分ほど前。 八木 政(23)独身。に半ば無理矢理渡されたおもちゃの鍵を持って家に帰ったオレは、家でも手を抜かずに、ベッドに身を預けて天井を見ながら、鍵を空(クウ)にかざしていた。 「まったく…  アイツにも困ったもんだな。」 こんなのを、妹である遥(ハルカ)に聞かれたら、オレの人生は一瞬で終わる。 間違いない。 遥はオレの4つ年下で、13歳。 オレの妹とは思えないほど可愛くて、素直だった。 ただ今は、ちょいと反抗期。 そんな可愛いオレの妹、遥は、今日は友人の家にお泊まり、らしい。 相手が男だったらコロス。 最近、彼氏が出来たとか… …妹はやらんぞ。 お兄ちゃんは許さないからなっ と、まぁ、遥が居ないのを良いことに、今日のオレは歯止めをしらない。 「仕方ない、な。  他でもないアイツの頼みだ…  やるしかない…、そうだろう…?」 鍵に向かって問いかける。 で、鍵が光るのがマンガ・アニメの相場だが、そんなはずは… 「ぅあっ!?」 そんな、はずは……ないんじゃ、ない…のか…? 単なるおもちゃの鍵のはずなのに、どうしてこんなに光る? …そうだ、きっとどこかにスイッチが……ない。 じゃあ、ヤツがリモコンで……な、訳がないな。 そもそもどこが光ってるんだ? 豆電球で光らせるには限界があるはず… そうこうしている間に、鍵の光はどんどん強くなっていく。 …これは、夢だろうか? 夢ならば、身を任せるのも、良いかもしれない…。  
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