プロローグ

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それらしくこちらに手を向けるアリスに言う。 「じゃあ最強に『なれる』力をください。」 「?最強になれる力?最強の力じゃなくて?」 「最強の力って意外に穴が多いんですよ。」 漫画とか読んでると特に。 アリスが手を光らせた。 その光は青いような、白いような、緑のような、よく分からない色。 「分かった。身体能力は全次元で最強の人に勝てる位になれるようにしたわ。で、創世反動力――魔力の上限は無しに。これを使わないと意味ないから。ついでに全属性。あとは……少しやれば何でも出来るようにしたわ。じゃあ、もう一つの力について聞こうかしら。」 その前にどこの世界に行くんだろ? 「知らないわ、ランダムだもの。」 言葉とか大丈夫なのか? 「大丈夫じゃないわね。じゃあ相手の言葉が分かるように、相手に自分の言ってることが分かるように、文字が読めるように、でも書けるようにするのは無理ね。たくさんありすぎて。文句は聞かないわ。はい、次。」 「…………実は、異世界に行ったらしようと思っていた夢があるんですよ。 自分は変人と称される程ファンタジーが好きなんです。 でも、ヘタレや、よくモンスターや悪人を殺すのを戸惑ってそれで危険な目にあったり、鈍感が好きじゃないんです。 まぁそれもファンタジーの一つとして良いかな、と思っていますけど。 その中でもハーレムは一番嫌なんです。 話がよければ良いんですけど。 で、考えたんです。 もしかしたら、イケメンリア充ハーレム野郎が全て悪い訳じゃないんじゃないか、と。 ハーレムを作る女達がいるからハーレムが出来る、つまり一番悪い奴は女達だ、と。 だから 女の自分がイケメンになってハーレムを作り、鈍感で気づかないふりをして、最後の最後に女だとバラし地獄へ突き飛ばします。 これで女達は姿かたちでなく内面を見るようになります。きっと。」 あはっ! 今まで男だと思ってた馬鹿どのくらいいるー? ……球○川先輩っていいよね。 ちなみに姉貴が弟とか言ってたが他の人が言ったら流石に怒るからな? ぶん殴るからな? 「で、力は?」 「質問なんですけど、この願いを叶えるにはどうすればいいですかね?」 「う~ん……姿を変える……とか?」 「イケメン、ハーレム、見ただけで惚れる、100人中100人振り返る、とか全部出来ますか?なるべく女の気配を感じさせずに。」
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