後悔

28/30
2891人が本棚に入れています
本棚に追加
/536ページ
そんな姿を見せられ、置いて出かけるなんて出来なかった。理由を聞き、ますます行けなくなった。 傷付けると分かってた。それでも、いつもの様に許してくれると思ってた。 もし戻れるなら、清香を置いてもここへ来る。そして、好きだと伝える。そしたら、本当の恋人同士になれたんだろうな。 夕焼けが辺りを染め、公園を出ていく人の姿を見送りながら、翔はその場所から動かずに莉子を待った。 会いたいと強く願い待っていると、行き交う人の中に莉子に似た姿を見つけ、駆け出しそうになる。 何度も忘れようとした。努力すれば、他の子を好きになれるんじゃないかと思い付き合ってもみた。 けど結局、莉子と付き合う前と同じだった。莉子への気持ちは消えず、時が経つほど逆に会いたくなった。 莉子は1年前、ここで何を話そうとした?引っ越し?転校?それとも…
/536ページ

最初のコメントを投稿しよう!