後悔

2/30
前へ
/536ページ
次へ
新学期。 翔は、校舎の廊下で奈美を見つけ声をかける。奈美は、翔を見ると嫌そうな顔で無視した。 「奈美ちゃん、待って」 翔が駆け寄ると、奈美は足を止め睨む。 「私、もう翔君と話す事ない。だから話しかけないで」 「莉子から連絡あった?」 奈美の冷たい態度も気にせず、翔は真剣な顔で詰め寄る。 「翔君には、もう関係ないでしょ」 奈美が強い口調で言い放つと、翔の顔が強張った。 「莉子が、そう言った?」 「違う。けど、莉子が翔君に連絡しないのは、そう言う事じゃないの?」 切羽詰まった翔に戸惑いながら奈美が強気を崩さず言うと、翔は言葉に詰まる。奈美は、そんな翔の様子に溜め息を吐いた。
/536ページ

最初のコメントを投稿しよう!

2936人が本棚に入れています
本棚に追加