後悔

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「そうよ。私は和真の気持ちにつけこんだ。翔に私と同じ想いをさせたくて、私は和真の彼女になったの」 清香は、言いながら声を震わせる。 「…和真は気付いてたのに、翔との事何も聞かなかった。聞かずに、我が儘に付き合ってくれた」 涙を流す清香に翔が手を伸ばすと、清香はその手を退けた。 「和真が好き。2人でいるうち、どうしようもなく好きになってた。…なのに、翔への未練も捨てられなかった」 「それ、和真にはちゃんと言ったか?」 清香は涙を拭い、手元に視線を落とす。 「言った。和真から別れ話がでた時。でも、その時にはもう、和真の気持ちは私から離れてて…遅かった」 「…そうか」
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