後悔

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翔の質問に、清香は悲し気に俯いた。 「誘惑しようと思った。でも…そうなったら、翔とした事知られる。それが怖くて出来なかった。…翔としたの後悔はしてない。私にとって、あれはいい思い出で…けど、どうしても和真にだは知られたくなかった」 翔はポンポンと清香の頭を叩く。 「それだけ、和真が好きって事なんだろ」 「翔は、伊藤さんが好きでしょ。誤魔化さないで答えて」 翔は手を止め、観念した表情で笑った。 「好きだよ。すげー好き」 「そんなにはっきり言われると、なんだか少し嫉妬する」 寂し気に言う清香に、翔は優しい目を向ける。 「それお互い様。清香の事も好きだよ。女として好きだった」
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