後悔

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夏の強い日差しの中、吹き抜ける潮風が心地良い。 翔は船の汽笛を聞きながら、公園に設置されている大きな時計を見上げた。 もうすぐ待ち合わせ時間だが、入り口に目を向けても、まだ待ち人の姿は見えない。 夏休みという事もあり、観光スポットにもなっているこの公園は、たくさんの人で賑わい楽し気な声が響いていた。 7月30月。 あの日からちょうど1年の今日。翔は、莉子との約束の場所に立つ。 時計の鐘の音が約束の時間を告げるが、莉子はまだ現れない。 探すように海側の柵にもたれ周囲を見ると、1人船を眺める女の子の姿が目に止まり、ふと懐かしさを感じた。 何か記憶に引っかかった気がするが、思い出せず視線を入り口へ戻す。そして、莉子に会ったら先ずどう声をかけようか考えた。
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