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「それなんだけど…莉子悪い、土曜の昼は用事できた。夕方からになるけど、いいか?その代わり泊まれよ。その日、俺んち親いないんだ」
「うん、いいよ。じゃあ、用事終わったらメールして。面白そうなDVDレンタルして行くから」
仲の良い恋人同士の会話。けれど、奈美は聞きながら翔に怪しむ目を向けた。
「用事って、さっき下でイチャついてた子とじゃないよね」
「奈美ちゃん、あれはただのハグ。用はそうだけど」
「なに、それ」
サラリと言った翔に、奈美は信じられない顔をした。奈美の鋭い視線に気付きながらも、翔に気にする様子はない。
「翔、その子と何かあるの?」
莉子の質問に、翔は嬉しそうに口を開く。
「彼氏のプレゼント選びの手伝い頼まれた。前から気になってたショップで、あの子そこの店長と友達だから安く買えるらしいんだ」
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