サバイバル訓練

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「あれって・・・・・何を封印したんですか?」 俺は、眉を寄せて言った。すると、悲しそうにルカが言った。 「んー。当時ねー。人間にー連れ合いを殺されてー暴走しちゃった龍ー。今もーあの時の記憶のままだしー開放されちゃったらー暴れるよねーきっとー」 その言葉に、俺は大きな溜息をついた。 「凄く嫌な予感しかしないのは、何故ですかねー」 そう言いながら移動して、奥のキッチンらしいスペースを確認して、お茶を淹れると全員分を運んでテーブルに並べる。 「ちょっと一息入れますか。どちらにしても、食料を調達して来ますから」 そう言ってアリスを招き寄せて一緒にソファに座ってお茶にする。 それから、アリスを預けて俺は肩にルカをのせたまま森に入った。洞窟から離れれば、魔物も周囲には跋扈して居たし。 あの洞窟周辺には、あいつの匂いをつけて有ったようで、魔物は怖がって近寄らなかったみたいだ。 安全地域だな。でも、あいつの魔力は漂ってるから、強者と認識できる賢い奴は近寄らないな。ちゃんと、それを感じ取れる生徒ばかりじゃ無いから危険もあるけどな。 全く、危険はちゃんと感じ取れないとサバイバルなんて危険でしか無いけどな。
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