サバイバル訓練

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それが済めば、今度は次々に木に飛び移りながら移動して、隠れて居た魔物を仕留めてボックスに落としながら移動する。 小さな魔物を数体仕留めた所で、大物の気配を確認した。だが、その側に生徒らしき反応も確認した。 俺は、眉を寄せて呟いた。 「まさか・・・・・仕留めるつもりじゃねえよな?幾ら何でもそれは・・・」 どう見ても大物である魔物。それに対して、僅か数人の学生が太刀打ち出来る可能性は低いと思えた。 中に上級貴族が混じってるから、自尊心が高いのか?あー!あの貴族!威力は大した事ないのに、見た目の派手な風魔法を使った!傷は表面にしかついてない!あの魔物が怒ってるのに、弱ったとでも思ったのか?囲みに入った。 だが、あの陣形は・・・マズイな。あの、弱い生徒の方に向かいそうだ。あのまんまじゃ逃げ遅れて引き裂かれるぞ。 俺は、すぐさま魔武器の刀を出すと構えたままその生徒の正面に飛び降りた。 その瞬間、魔物はちょうど生徒に襲いかかろうと大きな口を開けて、向かって来て居た。俺は、瞬時に生徒を安全な方向に突き飛ばすと飛び上がって刀で首を切り落とす。 まるで、豆腐でも切るかのように、柔らかく簡単に切れたその切れ味に驚きつつも、魔物の後ろに移動して構えたままで振り返る。 魔物は、そのまま地面に倒れて切られた首から勢いよく血を吹き出して居た。俺は無造作に刀を振って血を飛ばすと、アクセサリーに刀を戻して言った。
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