サバイバル訓練

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俺はパチン!っと指を鳴らす。すると、ケイトの両手は光に包まれて治癒がされる。 「大丈夫ですか?すみませんでしたね」 俺の言葉に、少し複雑な表情をしてケイトは言った。 「お前・・・・属性は火じゃないのか?光も有るのか?」 ああ。そっか。俺って、ルカとカレンのおかげで属性がおかしいからなあ。 「ま。内緒って事でお願いしますね?さて。ケイト君。魔力を開放しましょうか?」 「え?ええ?」 俺の言葉に、驚愕の表情になるケイト。当然か。 「ふふふふふ・・・・・・。まあ、その反応が普通ですよね。ケイト君。貴方の魔力はね。普通よりかなり多いんですよ。ですから、貴方の母親の命と貴方自身を守るために本能的に封印してしまっているんです。 完全ではなかったので、僅かに漏れ出して居ますが、貴方は諦めずに訓練を続けてますよね?その影響で漏れ出る量がほんの僅かですが増えている筈です。 このままでは、最悪の場合、突然に封印が外れて大量の魔力が吹き出します。その場合、魔力の暴走を招きかねませんからね。今、此処で封印を解いてしまった方が良いかもしれません」 俺の言葉に、驚き固まるケイト。少しして、理解したんだろうか震えながら言った。
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