サバイバル訓練

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「それって・・・・・・・・俺には魔力があるって事?そして、それを開放出来るって事?え?」 そう言ったケイトに俺は頷いて言った。 「ええ。出来ますよ」 そう言って、俺とケイトを囲むように結界を張り更にケイトの周囲に結界を張る。ああ。勿論、ケイトが置いて居た荷物は一時的に俺のボックスに移動して貰った。 周囲にあった探査機は、一時的に遠くに飛ばして、大きめに張った結界には不可視をつける。 俺は右手をケイトに向けて言った。 「良いですか?貴方は今迄の両親や家族や友人の恩義に報いるために、努力を重ねて来ました。その努力に私も協力しましょう。 さあ。魔力の循環を高めて、今から魔力を開放します。渦を巻くように魔力の流れをコントロールして、自分の中にしまい込みなさい。これは、自分でやらなければ意味がありません。出来ますね?」 俺の問いかけに、緊張して強張った表情のままに頷いて、自分の魔力の循環を高めて行くケイトに俺は笑みを浮かべた。 うん。理解してくれたようで何よりだね。さて。行きますか。彼の封印はなかなかに厄介なんだよな。 俺は、魔力の循環を高めて待機するケイトの魔力に干渉して、彼の魔臓器に掛けられた封印を緩めて外して行く。
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