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俺の言葉に、目を見開くケイト。
「自力でって・・・・・・猫に出来る事じゃ・・・」
俺は、にっこり微笑んで言った。
「誰もルカが猫だなんて言ってませんよ?周りが勝手にそう思ってるだけです。ねえ?ルカ?」
俺の言葉に、頷くようにしてルカは言った。
「そだねー。教師以外は殆どの生徒がー僕が弱い猫の使い魔だーって思ってんだよー?おっかしいよねー?」
言葉を話したルカに驚愕の表情になるケイト。当然か。言葉を話すって事はかなりの上位の契約使い魔だって事の証明なのだから。そして、姿の擬態。これが確実であるという事。
それを理解したんだろうかケイトは黙り込んでしまった。俺は笑顔で言った。
「貴方の横に小さな瓶があるでしょう?それの中味を飲んで、もう少し眠りなさい。明日には魔力も完全に安定するでしょうし、身体の治癒もその水がやってくれます」
「え?」
ケイトが驚いて、横を見ればそこには小さな小瓶が置いてあって、中に淡い輝きを放つ液体が入っていた。
「こ・・・・・・これは?」
そう言ったケイトに、俺は言った。
「万能薬ですよ。簡単な事です。貴方の体内の魔力火傷には、これが一番確実で効果的なんですよね」
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