730人が本棚に入れています
本棚に追加
俺がそう言うと、ナイフを投げた女生徒は顔を引き攣らせる。知ってるんだね。これがどれだけ強い毒かを。
「何を言ってるんだ!君は!彼女は危険を回避する為にそうしてくれたんだ!第一、そんな毒なんか無いに決まってる!彼女は優しいんだ!毒なんか使う訳がない!」
そう言って俺を指差すユウキ。その様子に、周囲の女生徒は頬を染めてる。茶番だな。
俺は、溜息をついて言った。
「では、今彼女が持ってるナイフを地面に刺してみれば良いんですよ。直ぐに分かりますよ」
俺がそう言った瞬間。その女生徒はそのナイフを何と俺に向かって投げた。
「うるせえ!勝手な嘘を言うんじゃねえ!どうせ、刺さったって怪我をすりゃあ学園に戻されて治療して貰えるんだ!お前も帰れ!」
そう怒鳴る女生徒に、俺は溜息をついた。勿論、彼女が投げたナイフは燃やした。森にとって危険だからね。
全く。自然を破壊して魔物を殺す人って本当に困るよね。後で修復するの大変なんだよね。普通に破壊だけならまだしも、毒とか最低だと思う。影響が大きすぎる。ずっと残るからね?
「全く。危ないですね。問答無用ですか?危険な人ですね」
俺は、ルカの能力で少しその女性を見た。なんか嫌な気配を感じたから。
最初のコメントを投稿しよう!