サバイバル訓練

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しかも、火の上級魔法。スカスカだけどね。でも、腐っても上級魔法だからね。この辺は火の海になるよね。 「全く。仕方ないな」 俺は、魔力を放って彼の魔法の主導権を奪うとそのまま、魔法を上空に向けて撃たせた。 ちゃんとした魔法だったなら、上空で大きな火の花を咲かせてそのまま周囲に火の雨を降らせただろうけど、こんなスカスカな魔法だと、上空で火の花はかろうじて形になりかかったけど、雨は降る前に煙になって消えてしまった。 唖然っとした表情で、その魔法を見つめるユウキ。少しして正気に戻るとユウキは言った。 「な!何をしたんだ!僕の魔法に!あんな風になる訳がないのに!どうなってるんだ!」 俺は、森に火が燃え移らなかった事に安堵して言った。 「貴方の魔法へのコントロールが甘すぎるから出来た事ですよ。普通は難しいですよ?上級魔法だって、あんな威力な訳がないんですけどねえ・・・・」 俺がそう言うと、ユウキは俺を睨みつけて怒鳴る。 「お前がやったのか!もう許さない!彼女の大事な武器を破壊しただけじゃ飽き足らず、僕の魔法まで!君は、凄く危険だ!このままじゃ、他の皆や僕の大事な友達まで、攻撃するかもしれない! それに・・・・・・・・君が居れば・・・・・・彼女に近寄れない・・・・邪魔だよね・・・・・」
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