サバイバル訓練

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「いきなり、どう言うつもりですか?」 俺は次々に打ち付けてくるユウキに問いかけた。息を荒げて激しく斬りかかりながらユウキは怒鳴る。 「うるさい!お前のせいで、彼女達が皆、消えたんだぞ!何処にやったんだ!返せ!」 その言葉に、呆れた表情を浮かべるのは、ケイト。 「はあ?何言ってるんだ?あれは、お前がやったんじゃないか!お前が魔武器の力を暴走させたんだろ!」 そう怒鳴るケイトを睨みつけて、ユウキは怒鳴り返す。 「違う!僕はそんな事していない!全部こいつがしたに決まってる!僕は悪くない!全部こいつが悪いんだ!」 責任転嫁も大概だな。こいつ。暴走させた記憶が無いんだろ。だから、気がついたらいなかったから、全部俺のせいだ!って事でこいつの頭の中で完結したんじゃないかな。 面倒くさい奴だな。本気で。 「それで、僕に攻撃ですか?サバイバルって、生徒同士の潰し合いが目的でしたか?違うと思うのですが?」 俺がそう言うと、俺の方にぐるり!っと向き直って怒鳴るユウキ。 「お前がそうさせたんじゃないか!全部、お前が原因だ!お前が彼女達を、どうにかしたんだ!優しい彼女達なのに!君が酷いことをしたのに違いないんだ!」
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