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片方は蒼、片方は白。美しい色をした炎だった。
「え?蒼炎と白炎?まさか?」
それを出した俺を慌てた様子で振り返るユウキ。そして、声を出したのだが・・・。
【貴様・・・人間カ?】
驚愕の表情をする二人をチラリっと、確認して俺は肩を竦める。
「さあね。一応人間のつもりだけど?まあ、魔人なんかに詳しい事は言う筈もないよね?」
【魔人・・・・ダト?】
俺は微笑んで言った。
「彼の力が利用できると思ったんだよな?結界を破壊するのにさあ。けど、破壊してもあいつはお前らのいいなりにはならねえぞ?」
俺の言葉が変化した事に驚いた表情をする二人だったけど、空気を読んで声は出さないで居てくれた。
【オ前・・・・何処迄知ッテル】
「うーん。まあ、予想してるって所かな。情報は結構入ってるぞ?それにさあ、今の人間側は魔国に攻め入るつもりは無いんだよな・・・。俺が止めてるし」
俺の言葉に怒った声で怒鳴って来た。
【オ前ガ止メテル?オ前ハ未ダ子ドモデハ無イノカ?ソノオ前ニ、何ノ権限ガ有ル】
俺はにっこり微笑んで言った。
「それだけの力と権力を持ってるからだよ。今の見た目じゃ、信じないだろうけど此処で開放する訳にはいかないんでね。それに、運が良かったと言うべきかな。彼女が此処に居なかった事をね」
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