730人が本棚に入れています
本棚に追加
本当に迷惑だよな。
俺は、気持ちを切り替えて前方の土煙りを、吹き飛ばす。
すると、その中から真っ黒な龍が姿を現わす。本来ならば、艶やかで有るはずの鱗は完全に艶を失い、くすんで濁ってしまっていた。
その龍の瞳も、完全に濁り光を失ってる。正気ではない証拠だ。
再び、龍は大きく咆哮すると、傷の入ったままの翼を打ちふる。大きな巨体が宙にうかびあがる。けど、そうさせるわけには行かないんだよな。
だから、俺は呼吸を整えて魔武器を構えると、一気に飛び掛かり翼を切り落とす。
俺が切り落とすと同時に後方から、その龍の尻尾が勢いをつけてこっちに振り回して来た。
体を捻ってギリギリで躱して、別の翼も切り落とす。すると、空中にいる事が維持出来なくなったのか、地面に落ちる龍。
大きな地響きを立てて地面に落ちる巨体。周囲の木々をなぎ倒して暴れる尻尾。そして、次の瞬間。大きく口を開きこちらに向けてブレスを吐く龍。
俺は、勿論瞬時に避けたしルカも雷帝を連れて軽々と避けてる。そして、犠牲になるのは、周囲に有った多くの探知機。
いや、俺が飛ばしといたんだけど戻って来てるんだよ。まあ、俺がローブ被ってからだから良いんだけどさ。
最初のコメントを投稿しよう！