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「え?ええ?」
驚愕の表情で、混乱している雷帝に呆れたと言った表情で、ルカは言った。
「全くもうー。危ないなあー。島全部を破壊するつもりは無いからねー?分かってるー?」
そう言ったルカに目を見開く雷帝。
「な!そんな複雑な魔法が?え?どういう事なんですか!」
俺は、地面に座り込んで言った。実は、ちょっと辛かったのだ。封印してるままだから、無理したかなって思う。
けれど、完全開放は有り得ないよな。此処では。なので、俺は地面に座り込んだままで言った。
「当然だろ?普通の魔法なんかであいつを説得できる訳がないし、それに討伐も簡単じゃない。暴走した状態の黒龍なんて普通は討伐出来ない。
有る程度、疲れた頃を見計らって漸く討伐出来るかどうかって所だろう。だが、俺は或る伝手が有って、彼がどうしてこうなったかを知ってるんだ。
何故、暴走したのかを知ってる。だから、その情報を元に彼に今は或る幻覚を見せてる。その結果、彼がどうなるかは彼次第だが、今までよりは落ち着いてくれるはずだ。
完全な暴走状態じゃ無くなるはずだからな」
俺はそう言って、龍を見上げる。未だ、ピクリとも動かないままの黒龍。だが、少しずつ変化が見え始めて居た。
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