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そして、何より気になったのは、ルカの言葉。
「え?そうしたって・・・・・え?天使?・・・・違うのか?え?」
そう言った雷帝は混乱してしまっていた。その様子を見て、クスクス笑い出したルカ。
「ふふふふふふ・・・・・・・・。そーだねー。僕の正体はー確かにー天使じゃ無いよー?でもー内緒ねー?予想はつくでしょー?」
そのルカの言葉に真っ青になる雷帝。まあ、大まかには分かるよね。神に近い何かだと。まさか、この世界の全ての頂点の神様とは思わないにしても、かなりの力を持ってると理解出来るよねえ。
その時、ピクンと龍が身動きした。皆の視線と注意がそちらに集まる。
ゆっくりと目が開き、瞬きをする。俺は龍の動き全てに注目する。何か有ってからじゃ遅いからね。
ゆっくりと目の焦点が合ってゆき、龍は大きく息を吐いた。そしてゆっくりと視線を移動させて俺を見つめると言った。
【我に魔法を掛けたのはお前だな】
俺はニンマリと笑う。魔力の質や密度で見分けたんだ。さすがだな。ちょっと感心した。
「ああ。そうだ。どうだ?気分は」
俺の問いかけに、再びふう・・・・・・っと、息を吐いて言った。
【最悪だな】
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