730人が本棚に入れています
本棚に追加
「貴様は主の魔法を見たのでは無かったのか?あれは、そうそう出来る魔法では無いのだぞ?非常に複雑に魔法陣を組み合わせて作られたオリジナルの魔法だ。
我は、そのおかげで正気を取り戻せたのだ。多くの哀しみを理解出来た。
それ故に、それを償わなければと思えたのだ。分かっておるのか?」
その言葉に、驚愕の表情になる雷帝。
俺は溜息をついて言った。
「いい加減にしろ。これで、もう良いだろ。お前は、当分俺と一緒だ。暫くは危険扱いされて監視されるのは覚悟してもらうしか無い」
俺の言葉に頷いてダグロスは言った。
「それは、承知して居る。無理もなかろう。我は、それだけの事をして来たのだ」
そう言って少し悲しげに頷くダグロスの様子に、複雑な表情をする雷帝。
俺は、肩を竦めて言った。
「どっちにしても、サバイバルは終了だな。生徒は、全員戻ったようだし。俺達も戻ろう」
そう言って俺はルカとダグロスを連れて転移した。雷帝も、慌てて転移する。拘束は既に解かれていたから。
そこには、監視用の目が飛び交って居るだけになっていた。
一度、ギルドに転移して俺の部屋にダグロスを待たせてルカに姿を変えてもらってから、俺は学園に戻った。
最初のコメントを投稿しよう!