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空になった容器を受け取って、ボックスにしまうと言った。
「さて。次は確か闘技場でしたね。移動しましょうか?」
その頃には皆が食べ終わっていたし、空の容器を全員から受け取ってボックスにしまって立ち上がって言った。
「んー。そうだな。そろそろ移動するか・・・」
そう言ってザックが立ち上がった時だった。
「あー!こんな所に居た!」
大きな声がした。そして、その声に俺たちの全員が頭を抱える。
随分離れた場所から勢いよくこちらに駆けて来る其奴。
そして、俺の前に立つと、俺を指差して怒鳴った。
「漸く見つけた!今迄ずっと、逃げ隠れて!卑怯者!僕と、正々堂々勝負しろ!お前に勝って、僕が正しい事を証明するんだ!
皆が、お前に騙されてお前が正しくて僕が間違ってるって言うけど、お前が間違ってるに決まってるんだ!僕が間違える訳がないんだからな!
お前は口が達者で、周囲を騙すから選ばれて偽物になったに決まってるんだ!それを証明してやる!
僕と決闘しろ!」
そう怒鳴る其奴を俺は、溜息をついて見つめると言った。
「それは、断ったはずです。私は、貴方に決闘を申し込まれる理由がありませんから」
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