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俺の言葉に、目を見開くザック。
「そ、それって、お前って捨てられたって事か?自力で・・・・帰って来た?え?魔盲だったって事か?あれ?魔法使ってるよな?お前・・・・・」
俺は笑顔で言った。
「魔法が普通に有るこの世界に、何故、魔盲なんて生まれると思います?普通は、生きられる筈が無いんですよ。なのに、魔盲のままに大人になる人も、死ぬまで魔盲だった人も居ます。
理由は単純。親よりも強い魔力を持ってしまった子どもが自分と親を守るために、自分の魔力を封じ込んでしまうのですよ。それが、魔盲の理由・・・」
俺の言葉に、驚愕の表情をする周囲。
「な!そんな嘘を誰が信じるとでも!魔盲は価値のない魔盲でしかないのですわ!そんな事、常識ですわよ!そんな嘘なんかで誤魔化されませんわ!」
その時、俺の後ろから声がした。
「王女様。待って下さい。魔盲は価値の無い者なんかじゃありません!」
そう言ったのは、ケイトだった。その姿を認めた途端に、嘲笑うような表情をする王女達。
「ふん!小さな幼児並みにしか魔力を持って居ない、クリストファー家の落ちこぼれのくせに!いくら知識が有っても、魔力が無いのでしたらお話になりませんわ!さっさと学園をお辞めになった方が宜しいのではなくて!」
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