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そう言って嬉しそうに拳を握りしめて言うケイトに、俺達は笑みを浮かべる。何とも微笑ましい気分になったからだ。
だが、そんなケイトを蔑むように見て言い出したのは、取り巻き達。
「な、なによ!そんな筈は無いじゃない!私達だって、実力は有るのに認められて居ないのよ!それなのに、そんな幼児並みの魔力量しか無い落ちこぼれが、Sクラスへの移動を認められる訳がないわ!
まさか、貴族の権利でも使って脅したの?そんなの、絶対に認められない違法だわ!
学園内でそれをすれば、地位を剥奪されても仕方のない事だってしってるはずよ!」
「まさか、それを行使したとでも言うの?とんでもないわね!」
そう言った彼女達に、ケイトは笑いながら言った。
「まさかあ!んな訳ねえだろ!さっき、マークが言ったろ?魔盲の理由。俺の場合も、殆どの量を封印されてたんだよ。こうしてな・・・」
そう言って、俺特製の魔道具を外すと、ケイトから魔力が溢れ出す。
「な!魔力?どうやって!」
驚いた表情をする取り巻き達や其奴。
ケイトは笑顔で言った。
「俺は、元々魔力量が多かったんだってさ。それを自力で封印してただけなんだと。まだ、上手く完全にコントロール出来ないから魔道具に頼って封印してるけど、直ぐにコントロールをマスターしてやるさ」
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