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そう言って本当に嬉しそうに笑うケイトを睨みつける其奴。
「そんなの使っちゃダメだ!」
そう言って、ケイトの持つ魔道具を奪おうとするから、思わずザックが止めた。
「おいおい!何だよ!急に!」
そう言って止めたザックを睨んで其奴は言った。
「貴方は気がつかないのか!あれは、危険な魔道具に決まってる!何故、止めないんだ!」
「はあ?」
慌てつつ怒りに満ちた様子で怒鳴る其奴の言葉に、困惑するザック。
「お前、何を言ってんだ?」
意味が分からずに問い掛けるザックに、呆れたようにケイトと俺を示して怒鳴る其奴。
「あれは、明らかに危険な魔道具だ!それを彼に与えて利用しようとしてるのは明らかじゃないか!何故、止めないんだ!」
其奴の言葉に眉を寄せて呆れたように言うザック。
「はあ?意味わかんねえよ。あれは、どう見たって、ケイトの急に増えた魔力をコントロールする為の補佐的な魔道具じゃねえか。何が危険なんだよ!」
すると、激しく首を振ってザックの言葉を否定する其奴。
「それは違う!魔力の無いに等しい彼が急に魔力が増える訳が決して無いんだ!それなのに、あの魔道具を外した途端に増えたように感じられるのは異常なんだ!何故分からないんだ!」
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